腫瘍内科の医師と初対面する事になる。
出向ではなさそうだが、病院に籍を置いている意志ではなかく、非常勤の人だった。
主治医Sから私の病状の説明をするよう依頼があったようだ。
母も来て医師の言葉で言う「IC」と言うやつだ。
私はガンになってから3回目の涙を流した。
まず脳腫瘍。
ろれつが回らない、手が動かない。
これらは典型的な症状との事。
もう車の運転もやめた方がいいと言われた。
私の入院と前後してPET-CTの検査結果が来た。
右肺の腫瘍は大きくなっており、活発化している感じがし。
つまり、ロンサーフは効果がなかった。
次はスチバーガーと言う抗がん剤との事だが、脳腫瘍があると使用できない。
この病院でこれ以上は治療ができない。
静寂に紛れてこの一言が駆け巡る。
ゲームオーバー。
この言葉を意味を考えてみると、続きがある。
「この病院で」これ以上は治療できない。
期待はできないが、他の病院なら術があるかもしれない。
そういう話だった。
確か医師法では患者が希望をなくすような事を言ってはいけないと規定されているような気がしたが、どうだろう。
自分が死ぬ事よりも母を一人残して死ぬ事に涙が出て来た。
兄が亡くなってからどんなに親不孝しても母より早く死ぬのはやめよう。
そう誓っていた。
だが、病気では抗いようがない。
治療で抗えるものであれば、抗いたい。
治験を待つ。
今現在、私の病気に合う治験がない。
今やれる事。
照射しながら頭の腫瘍がなくなって容態が安定するのを待ち、いつでも治験に入れるようにする。
脳腫瘍が治療できて安定していると認められるまでは治験に入りたくても入れないそうだ。
病室に戻り、気力を失った。
夕方の回診で主治医Sが再度話をするつもりで来た。
母に話を聞いてもらう事にした。
主治医Sも私が全く気力なくしてる事に驚いていた。
来ると思っていたのだろう。
病院は病気やケガを治しに行くもの。
小さい頃からそう思っていた。
行けば治ると思っていた。
違うんだな。
限度を超えた状態になってしまったんだな。
ここから心が回復するまで2〜3日かかる。
四十前の男がみっともないだろうか。
窓を満ちゃあ泣いている。
しかし自分の病気が治らず死ぬかもしれない。
泣くには充分ではないだろうか。
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