転移の可能性が出てから本を手に取るなんて調子のいい部分もあるが、
読んでみた。
生きる力 心でがんに克つ
なかにし礼の説明はする事もないので割愛するが、食道ガンを患い
切らない手術「陽子線治療」でガンが消えたとニュースが出た。
母からやってみてはと言われたので調べてみた。
全国7カ所でしかやっていない治療で関東では国立がんセンターが
実施している。
切らずにガンに放射線みたいなものを当ててやっけるパターンだ。
なかにしは、心臓も患っている為に手術に耐えられるのか不安だったので
切らない道を模索していた。
最初抗がん剤治療をし、かなり効いていたのが功を奏したようだ。
本自体は、ああいうクリエイターの方の書いた本なので、まどろっこしい
表現が多く、個人的にはあまり好きではない。
もう少し陽子線治療に突っ込ん書いてあればと思うが、それくらい
サクッと済んでしまう治療の印象を受ける。
まるでいい事尽くしみたいな事を書いてしまった。
そんな良い治療なら何故どこの病院でもやらないのだと疑問が出てくる。
私のケースに当てはめて考えてみると、障害がある。
1 保険外
ざっと240万〜280万円はかかる。
先進医療扱いなので将来的には保険が適用される時が来るだろうが、
できれば今すぐ適用してほしいくらいだ。
2 消化器系がんには効果があまりない
どのほどかわからないが、食道などを想定してる治療法で胃ガンや大腸ガンには
効果が望めないようだ。
3 ガンが散らばっていると治療できない
ガンに向けて撃つわけであるから体中に散らばっている状態で乱射はできない。
これは納得した。
本書の中で保険外という事で高いという意見について「自分の命に値段はつけられない」
と述べている。
生きようと思うなら値段を考えずに進んでいくべきだと。
確かにその通りだが、彼は特殊な職業に就いている。
通常の会社員の年収とは比べものにならない生活をいていると思う。
月光仮面だか伊達直人だかが支払をしてくれるのならば、喜んでみんな受けるだろう。
ここは上位所得者とその他の金銭感覚の違いだろうか。
人の命は300万よりも価値がずっとある。
だが、そんな簡単なお金だろうか。
現に仕事ができなくなっている若年層(例えば、私)にすぐに捻出できる金額ではない。
国立がんセンターもサイトを見ても支払は原則一括で分割は3回以内までと明記して
ある。
金は後から考えればいいと言うのであれば、分割回数を増やすなり保険を適用するなり
対応が欲しい。
欧米と比べて恵まれた医療保険の環境で日本人は暮らしていると指摘があるが、隣が
恵まれてないからと言って我慢しようという話もどうかと感じてしまう。
一応、主治医Bに相談してみるつもりだ。
私も自分の症状が言うほど把握しきれてない。
検査結果を見てどうなのか。
消化器系でリンパ節に散らばっているからという理由で却下されるのかもしれない。
選択肢は多く欲しい。
自分から情報を求めないとダメだという事だ。
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