どこが悪くて点滴につながれているのか。
そう思うくらいに回復した。
栄養剤みたいな点滴を基本つながれていて8時間おきに
抗生剤を打たれてる感じで1日が終わる。
この抗生剤の点滴が、なかなか辛い。
点滴自体は30分〜1時間で終わるので楽と言えば楽なのだが、
機械的に8時間おきの為、就寝中も容赦なく点滴をしに看護師が来る。
しかも短時間で終わる為に夜中に2回来る事になり、その度に目を覚ます。
消灯時間は、21:00。
こんな時間に眠れるかなんて思っていたが、意外と眠れる。
シャワーを浴びているせいか体内時計がリセットでもされるのだろうか。
これだけならば、どんなに楽な生活だろう。
山を越えたので退院の話を待つだけだ。
内定をもらった企業へ連絡をしなければならない。
内定を受諾し、入社日を決めてしまったが、主治医Sは「うーん」と言った
表情だった。
いつ私が高熱を出すかわからない、治療が安定してない状態には変わりなかった。
ポートを取り出す事になりかねない。
入社して即入院なんてありえない、とは言えない。
悩んだ。
先方は、私が入社する事で準備を進めている。
座席やPCの手配、各種保険の手続きなど。
早く連絡をいれなければ、いけない。
恐らく内定は消える方向になるだろう。
入社日まで決めて断るのは非礼なのではないかと思った。
それに私としては就労の意思は大いにある。
一度、入社日の相談して折り合いがつかなければ、断念しよう。
それなりの誠意と熱意が伝わればと思う。
メールを入れ、電話で話す事になった。
大体は、予想通りだ。
形式的に内定は取り消し。
治療が安定した頃に再び連絡を入れる話になった。
しかし、その際に入社して担当する業務があるかどうかは保障しかねる
との事。
体のいい内定取り消しだ。
仕方ない。
向こうも慈善事業ではなく、ビジネスで日々動いている。
手負いの私をニコニコ受け入れるなんて方が怪しい。
電話では謝り倒した。
ガンである私も被害者のはずなのだがと思ってしまう。
病気さえなければ、こんな事にならないのに。
普通に面接に落ちるよりもモチベーションが落ちる。
一度掴んだ物を手放すのは大変だ。
治療をしながら社会復帰かと思いながら考え事をいろいろしていた。
溜め息すら出やしない。
手負いの俺は何処に流れていくのか。
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