2012年7月5日木曜日

勘違いをされているのか

闘病生活を送っていて人とも会っていない。

ただ、SNSなどがあるので情報収集やコミュニケーションには
それほど困っていない。

ここ数週間で勘違いを招いているようだが。
某SNSで書き込みをしているわけだが、病気や化学療法の事は
書かない為に「療養と言いながらお気楽だな」と誤解されている気が
した。

そう言ったように受け取れる書き込みなどがあり、ショックだった。


病気の事を伏せているから仕方がない。


だが、お気楽だと思われているとしたら、心外だ。


人の性なのだろうが、人は苦しいと隣が青い芝生に見えたり、自分より
「下の人」を見る事で安心したがる。
自分も20代の時はそうだった。
30代になった今でも無意識にあるかもしれない。


病気であろうとなかろうと苦しい時は、ある。
表に出すか出さないかの違いのみだ。

もしも全部ポジティブあるいはネガティブだと言うのならば、それこそ
病気だと考えている。


私は、病気や療養の内容は一切このブログ以外で情報を出していない。
いつ病院に行ったかすら書いていない。
せいぜい入院と手術の事くらいだ。
抗がん剤治療の入院は一部の人しか知らないはずだ。


大腸がんを患って苦しいに決まっている。
生存率なんてものを突きつけられたり、著名人のガンで亡くなるたびに
他人事に思えず、容態が急変という言葉に「自分もあり得るのでは」と
恐怖を感じている。
外出も食事も思うようにできない。
治療のはずの抗がん剤がこんなに苦しくて同意書にサインしたのは正解なのか
悩んだりする。
自分がいなくなったら残された母はどうするのかと不安にもなる。
入院や手術は大きな苦痛だった。その後のリンパ節転移の話を聞いた時の
背筋が凍る瞬間は経験した人にしかわからない。


生活や価値観が、一変してしまったのだ。


たかがネットである。

こんなに情報操作のできる媒体はないと思う。

だからポジティブなメッセージだけに踊らされずに裏を読むようにして
ほしかった。

そんなにお気楽だと思われているのならば、変わってほしいものだ。


苦しさをアピールしたいわけではない。
同情してほしいわけでもない。


ただ、物事には取っ手が二つある事を知ってほしい。