いわゆる根拠のない自信というやつだ。
昨日5歩しか歩けないと思っていたが、5歩歩けたのだから
1日経って回復している今日なら歩けるということか。
それとも回復室にいるのが不快になってきたからか。
ともかく看護師さんについてもらい、歩いてみた。
右の脇腹に貼った湿布が効いたのか痛みが軽くなっていた。
ベッドを起こしてみる。
看護師さんから立ち方を改めてレクチャーしてもらい、立てた。
そして看護師さんにつかまる事もなく、歩き始めた。
とりあえずこの部屋から出て歩くのが目標。
部屋を出られた。
そしてフロアを半周してみる。
何とか点滴のスタンドをつかみながら歩けた。
自転車の補助輪を取った時、竹馬に乗った時、同じような感覚
だった。
動き出したら動けるのだ。
こんなに歩くつもりもなかったくらい歩けた。
嬉しいというよりもホッとした。
これで回復・退院が見えてきたからだ。
部屋に戻り、尿管などを外してもらった。
少し動きやすくなった。
トイレも一人だし、シャワーも浴びる事ができる。
尿管を外す時、恐怖があったが、案外と簡単に抜けるものであった。
女性の方に外してもらっている恥ずかしさなどなくなっていた。
しかし、あれはどうやって入れているのだろうか。
その後、トイレにお小水に行ったら、空気が入ったホースみたいに
なっているのが我ながら笑えてしまった。
ゴボボ・・・と。
さて、元の病室に戻る。
とりあえずシャワーの予約をした。
その後、ノートPCを開いた。
案外、できる。
歩く事はキツくないが、寝起きの際に腹痛があるのがキツかった。
これは、手術により腹筋に傷がついている為と思われる。
腹腔鏡手術はダメージが少ないと言うが、その通りなのか。
私の母は開腹手術だったので回復具合が異なる感じがする。
もっとも病状も年齢も違うので何とも言えないが。
ちなみにガンの進行度で言えば、私の方が進んでいるのだが。
こんな形で親を追い越すのは親不孝だと思う。
ともかく以来、朝と昼と夕方に歩く事を決めた。
朝食前、昼食後、夕食後に決めた。
再び歩けるようになった。